PS4「The Last of Us Part II」の評価とクリアした後の感想。賛否両論のAAAゲームに
2020年6月19日に発売された「The Last of Us Part II」(ラスト オブ アス パート2)をクリアしたので、プレイした感想や個人的に思ったことなどを書いています。
※ストーリークリア後の感想です。「The Last of Us」と「The Last of Us Part II」のネタバレがありますのでご注意ください。
ラスアス2 国内外の評価
レビュー集計サイトmetacriticのメタスコアは94(108件)、ユーザースコア4.8(98136件)となっています(記事執筆時点)。
国内Amazonの評価は1024件で2.9のようです。レビューを読むといくつかの低評価が削除された上でのこの評価のようです(記事執筆時点)。
評価されている点は、「グラフィック」「ボリューム」「作り込み」「マップデザイン」など。低評価の理由は、「ストーリー」「復讐というテーマ」「繰り返されるゲームプレイ」など。
ラスアス2 プレイした感想
難易度ハード、照準アシストなしでプレイした場合のクリア時間は約25時間でした。ゲームディスク2枚組でこのプレイ時間というボリュームの大きさには驚かされました。
ゲーム開始させて最初に驚かされたのはオプション項目の多さです。ボタンのカスタマイズやボタンの連打/長押し、字幕の大きさ/表示方法、細かい機能のオン/オフなど、あらゆる部分を自分好みに設定できます。
緑のあるマップエリアは、グラフィックの綺麗さが際立ちます。全てが繊細に描写されており、密度もすごいです。このグラフィックでこんなに草木が生やせることに驚きました。しかも、草は1本1本なびいているのです。いい感じに荒廃しており、廃墟が好きな人はテンションが上がる出来です。
マップは全てが作り込まれており、探索する楽しみがあります。恐竜博物館、宇宙博物館、水族館もあったりします。探索すればアイテムなどが見つかるだけでなく、そのエリア用のセリフがキャラクターから聞けたりもします。
マップを見渡せば、面白い物が見つかったりもするかもしれません。
空飛ぶエコバッグ?
暗証番号付きの金庫もあります。暗証番号は、近くに落ちているメモだったり、マップだったりに隠されているのですが、ちょっとした謎解きのようで楽しいです。金庫を開けると、大量の物資が手に入ります。
キャラクターのモーションもスムーズです。反転する時は現実の人間と同じようにゆっくりと反転し、アイテムを取る時もちゃんと手を伸ばしてアイテムを取ります。複数のアイテムがある時にボタンを連打すると、まとめてアイテムを掴んだ後にポケットにしまいます。
武器の改造も前作から進化しています。武器を改造するために分解するモーションがあり、分解するときのSEがとてつもないくらいのいい音です。アタッチメントをつける動作もあり、武器を改造すると、ちゃんと見た目が変わるようになっています。
本作は、前作から5年後となり、エリーとジョエル達は大きな街で暮らしています。序盤のストーリーは、ワクワクさせてくれるもので、これからどのようにプレイヤーを楽しませてくれるのかが気になってきます。
19歳になったエリーがどのように成長したかも楽しめる要素です。大人になった部分やあまり変わっていない部分などを探す楽しみもあります。ただ、14歳のエリーは可愛らしさがあったのに、19歳のエリーは少し男勝りな性格になってしまったようで、ちょっと残念です。
敵AIも進化しています。難易度ハードでは、敵にちゃんとした歯ごたえがあり、ゴリ押しは難しくなっています。一度見つかると、敵はその場所を探しにくるので、同じ場所にずっといることはできません。
また、敵は仲間と協力していいタイミングで撃ってきます。顔を出したらすぐに撃たれるため、顔だして照準を合わせる時間なんてありません。
敵に見つかった後、長い距離を走ってその敵に突進することもできません。敵は銃を撃ってくるので、そのたびにダメージを受けて怯ませられ、近づくことができません。突進する場合は、瓶を投げたり、銃を一発撃って怯ませた後に突進する必要があります。
他にも、背後からステルスでキルしたり、隠れながら撃ったり、爆弾/火炎瓶を使って敵を倒していきます。難易度ハード以上の場合、正面からの銃撃戦はほぼ不可能になっています。
そして、敵は犬を連れていることもあります。犬の近くに行くと、匂いで追跡されてしまうのです。敵を強化するには重要な要素なのですが、プレイヤーの手で犬を56さないといけないので、ちょっと可愛そうな気持ちになってしまいます。
口笛で意思疎通を図る敵集団も登場します。最初出てきたところが森の中だったため、「口笛で合図を出す原住民とかテンション上がる」とか思っていましたが、ゲームや海外ドラマでよくあるただの宗教集団でした。
敵は手強いのですが、チェックポイントが頻繁に更新されるのが嬉しいです。敵に見つかっても警戒状態が解除されたらチェックポイントが更新されます。何度も同じことをしなくてすみます。
あと、一緒に行動している味方が「右に敵!」とか敵の場所を教えてくれるのは助かります。
「The Last of Us Part II」のストーリーは、本作のクリエイティブディレクターであるNeil Druckmann氏とTVドラマなどの脚本家であるHalley Gross氏が担当したようです。前作は、Neil Druckmann氏のみが担当していました。
ストーリーや演出は、海外ドラマを意識したものになっています。アンチャーテッドをプレイした人には嬉しいシーンやイースターエッグもあります。
海外ドラマっぽいと思ったのは「突然出てくる感染者」「残酷な56し方」「情報の吐かせ方」「妊娠している人を56す」「敵に拘束されて絶対絶命から逃げ出すシーン」「喧嘩からのxxx」「これから起きるかもしれない悪夢」「腕を切断しないと4ぬ人」「諦めかけた時に応答する無線」など。
海外ドラマや洋ゲーは、主人公に近しい人をすぐに56します。ラストオブアス2では、海外ドラマのような残酷な方法で重要人物が56されました。エリーが乗っていて愛着のある馬をひどい方法で56すのも最悪です。プレイするプレイヤーの気持ちを考えてほしいと思いました。
ゲームの中盤ぐらいでは、最初謎だった部分の点と点がつながっていきます。ストーリー展開や演出は素晴らしいと思いましたが、内容はひどいもので残酷です。
マップを進んで、感染者や敵集団と戦闘を繰り返すという主要なゲームプレイ部分は前作とあまり変わりません。そのため、「飽きてきたなー」と思っていたプレイ15時間ぐらいで、復讐相手のアビーにキャラクター操作が変わります。
これには驚きました。アビー用の成長要素もあり、エリーとは違う武器やスキルが用意されているのです。1つのゲームで2人のキャラクターを成長させることができるのは斬新でした。アビー編では、エリーの復讐の旅をしている時のアビーの行動をプレイすることができます。
DLCで発売されてもおかしくないような内容が本編に収録されているのです。ボリュームも増えて、このような演出も素晴らしいとは思うのですが、本音を言うと敵を操作したくないというプレイヤーも多かったと思います。しかもアビー編は結構長く、8時間もプレイさせられました。その間、主人公のエリーは出てきません。
ゲーム終盤。エリーの復讐の旅が始まって、ついにアビーと出会った時、「エリーとアビーの戦いが始まるのかー」と思ったら、なんと操作するのはアビー側。敵のアビーを操作して、エリーを傷つけなければならないのは、ひどすぎる演出でした。結果、どちらも4なずに終わります。
エリーとアビーの戦いが終わり、長いムービーが始まります。これでゲームが終わるのかなと思っていましたが、エリーの復讐の旅がもう一度始まります。この展開にも驚かされます。
再びエリーとアビーの戦いです。今度はエリー操作。アビーは別の敵集団に拘束されていたため、弱りきっています。弱りきった相手を56そうとしているエリーを操作させられて、なんとも言えない気持ちになりました。
結果、56さなかったのですが、エリーはとあるものを失ってしまいます。開発者はプレイヤーに、「復讐しようとすると自分の身に返ってくる」「復讐が完了したとしても満たされるとは限らない」ということを伝えたかったようです。
ラストオブアス2はストーリーとゲームプレイ体験が重要なはずです。ゲームプレイ体験については、武器・基本システム・ステルスアクションなどは前作と大きく変わりませんが、敵AIの強化やマップ品質の向上、2人目の成長システムなどの小さな変化はありますので、評価できる部分だと思います。
ですが、ストーリーの内容は面白いと言えるものではありません。クリアするまでに、操作しているキャラクターと一緒に行動しているキャラが横で何人も4んでいくのもいい気分にはなりません。
ラストオブアスが海外ドラマや洋画なら素晴らしいストーリーと演出なのかもしれません。ですが、これはゲームです。ゲームは、プレイヤーがキャラクターを操作するので、ゲームの世界に没入していきます。没入しているプレイヤーを悪い気分にさせるようなストーリーと演出は、評価できるものではありません。ゲームはクリアしてよかった、面白かったと言えるものにしてほしいと個人的に思います。
前作のストーリーがよかったから、ラストオブアス2はストーリー目的で買うという方はおすすめできません。注目作をプレイしておきたい方、ラストオブアス2のゲームプレイ部分を楽しみたい方は購入を検討するといいかもしれません。
マップとテクスチャ品質に関しては本当にすごいです。ムービーを除いて20時間以上の長旅ですが、同じ場所を通ることはほぼありません。一度しか通らないような場所なのに、全てのエリア、道、建物、建物にある家具や小物などが作り込まれています。
The Last of Us Part II
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タイトルThe Last of Us Part II
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ジャンルサバイバルアクション
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機種PS4
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発売日2020年6月19日(金)
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価格通常版 7,590円(税込)
デジタルDX版 8,690円(税込)
スペシャル版 9,790円(税込)
コレクターズ版 18,690円(税込)
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発売元ソニー・インタラクティブエンタテインメント
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